ファンドレイジングのターゲットは、どう決めるべきか。

寄付についてのマーケティングが世の中にだんだん抵抗なく受け入れられるようになってきて、多くのNPOで「ファンドレイジングをしたい」という声を聞きます。
(そして実際に、プロボノとして、仕事として、自分はそれをお手伝いする立場にあります)


具体的な施策を立てる段階で課題になってくるのが、「ファンドレイジングのターゲットをどう設定するべきか?」という問いです。


・既に関係のある人にアプローチするのが費用対効果が良いので、既存の寄付者をターゲットとする

・今の支援者は比較的年齢層が高いので、将来に向けて若者をターゲットにする

・日本の市場規模が限られているので、英語による寄付集めに力をいれる


などなど、いろいろな考え方があると思います。


上記のような決め方が悪いわけではないのですが、僕が最近「こういう考え方もあるな」と思ったのは、「受益者との心理的な近さ」です。


・青森県のNPOを応援したい東京のボランティアスタッフが、東京の青森県民をターゲットにする

・若い教員や教員志望者を支援するNPOが、退職した元教員をターゲットにする


といった方向性です。
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これは、比較的ターゲットの規模が小さくなってしまうというデメリットはあるものの、「自分は青森県民だ」とか「自分は教員として勤めあげた」といったアイデンティティの強さによっては、ひとりあたりが寄付してくださる額は相対的に大きくなるのではないかと思います。

(こうしたターゲティングの方が「寄付した側が幸せになる確率も高いのではないか」とか、「ソーシャルメディアの時代のファンドレイズはこっちの方向ではないか」などいろいろ考えているのですが、仮説として精度がまだ足りないと思っています)


このようなアイデンティティをテコにしたマーケティングというのは、一般企業に転用ができる考え方だろうと思います。


と、あくまで経験則ではありますが、つくづく人が持つアイデンティティというのも、共感を得る上で非常に貴重なマーケティング資産だなと思うわけです。


今年は、非営利組織のマーケティングについて、こうした断片的なアイデアを少しずつevernoteにためて、修士論文にまとめ上げたいと思っております。

非営利組織の現場でマーケティングを推し進めたい人に少しでも役に立つものにしたいと思います・・・!

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渡邉文隆
(わたなべ・ふみたか)

アミタグループで、マーケティングの仕事をしています(本ブログは個人として運営しています)。

環境・CSR担当者の方やNPO・公共団体の方に対して、ソーシャルマーケティングの視点とデジタル技術を活用したご支援を行っています。

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